4K短焦点プロジェクター「X10-4K」2ヶ月使用レビュー

最近プロジェクターをBenQのW1080ST+からViewSonicのX10-4Kに買い替えたんですが、
結構気に入ってるのでここでレビューをしておきたいと思います。

というか普段気に入った商品とかあればAmazonにレビュー書くんですが、
Amazonで扱ってないんですよねX10-4K。
AmazonはViewSonicの正規代理店になってないみたいです。
ちなみに自分はNTT-X Storeで買いました。(¥159,800)

自分のブログなら隙だらけ?なので、
がんがん自分語りしながらレビューさせていただきますね。
というかここから自分語りが始まるのでレビューが見たい人は下の画像まで飛ばしてください。

4年ほど前に今の家に引っ越した時に広い真っ白な壁があったので
「ここ一面に画面映せたらすごいだろうなぁ」から最初のプロジェクター選びが始まったのですが、
それを実現するには部屋の構造的に短焦点プロジェクターが必須でした。
「短焦点プロジェクター」は通常の半分程度の距離で同じ画面サイズが映せるプロジェクターのことです。
(正式にそう決まってるわけではなくここ最近は一般的にそういう意味で使われることが多い。)

そこで選んだのがBenQの短焦点フルHDプロジェクターW1080ST+でした。
(壁紙もスクリーン用の壁紙に張り替えたりして140インチの大画面を実現しました。)
これも結構お気に入りのプロジェクターで、水銀ランプを2回買い替えるほど使っていたのですが、
やはりここ最近の家電業界主導の陳腐化の波に飲み込まれたわけですよ。

フルHDはもう古い、これからは4Kだと・・・!

とは言えうちは短焦点必須な環境ゆえ、そもそも短焦点モデルじゃないとあかんわけで、
んで「4K」かつ「短焦点」っていうプロジェクターがそもそも日本で全く発売されてなかったわけです。
“超”短焦点ってのはあるんですけどさすがにデメリットも大きく、何より価格が高いので・・・。

そういう「買い替えたいのに選択肢がない」という状況が一年くらい続いた気がしますが、
そんな中ようやく出てきてくれたのが短焦点4KのViewSonicのX10-4Kです。

4K投写で短焦点レンズ搭載の小型DLP LEDプロジェクター。ViewSonicから – AV Watch

BenQから出てくるのを待っていたのですが正直もう待ちくたびれていました。
迷ったのは一瞬で、即購入を決断しました。

不安要素がなかったわけではありません。
ViewSonicの製品を買うのが初めてだったというのもありましたし、
何より買い替えるにあたっての一番の不安要素は、光源が「水銀ランプ」から「LED」に変わるという部分。
LED光源のプロジェクターと言えばポータブルプロジェクターみたいな安物のイメージが強く、
スペックの数値よりかなり暗いんじゃないだろうかと心配していました。
あとは画素ずらし4KというDLPパネルが本当に4Kを出す能力があるのかというのも不安でした。

でもまあ買いましたよ。
日本発売とほとんど同時に買ったので人柱になってやるぜくらいのつもりでした。

クリスマス頃に買ったので今は購入からおよそ二ヶ月ですね。
いろいろ落ち着いて来たのでレビューしていきます。
基本的にはW1080ST+との比較になると思います。

□□ X10-4Kレビュー □□

■明るさ
これホント驚いたんですが、普通に明るかったです。LED光源を完全になめてました。
公式サイトに2000ANSIルーメンと同等みたいなこと書いてますが確かにそれくらいの能力はありそうですし、
エコモードでも十分明るく感じられるのはホント驚きでした。
HDRにも対応していますが、部屋を暗くして視聴するとシーンによっては思わず目を細めるほどの眩しさを感じました。

■コントラスト
W1080ST+と比べると黒浮きがあるようですが、体感のコントラストはむしろ高く感じます。
もっと具体的に言うと、全体が暗いシーンでは全体的に白っぽく感じますが、
暗い部分と明るい部分がはっきりしているシーンでは対比を大きく感じます。
おそらく画素ずらし4KDLPパネルの特性とLED光源の特性の合わせ技なんだろうなという気がします。

■発色
これはすごいですね。ものすごい鮮やかな発色です。
光源がRGBに分離しているというLED光源のメリットが素晴らしく発揮されてると思います。
よくあるテレビと同様、デフォルト設定だと鮮やかすぎて不自然に見えるほどですが、
調整したい場合は細かい色調整(RGBCMY各色で色相・彩度・ゲインの調整ができる等)ができるので、
調整次第で自然な色や好みの色にすることができます。
面倒くさい場合はカラーモードを「映画」にするだけでも十分自然な発色になります。
また、単色画像を表示してみましたが輝度ムラや色ムラは一切感じません。

■解像感
画素ずらし4KのDLPパネルということで心配していた解像感ですが、普通に4Kが出力できています。
今もPCを繋いで4K解像度設定(3840×2160 60Hz)で文字が打てています。
DLP技術って原理は分かっても実際それが実現できてるのがホント不思議になる技術ですね・・・。
またフォーカスムラもほとんどありません。
W1080ST+ではそこそこムラがあったので、中央にフォーカスを合わせると画面端がボケてしまって
フルHD使用でもPC用途は難しかったのですが、X10-4Kでは4KでのPC使用に耐えられます。
X10-4Kはズームレンズを撤廃している関係で、光学系の仕上がりがシビアではないのかもしれません。
さすがにもちろん液晶モニタとかのほうがくっきりしますしPC用途に向いているという話ではありませんが、
映像・画像を表示する用途としては非常に優秀な性能を持っていると思います。

65インチのフルHDが4枚並んでると考えるとヤバい。(普段からこんな使い方をしてるわけではないですw)

■静音性
普段はエコモード(光源出力レベル:エコ)で使用していますが、
起動後しばらくして安定してくると驚くほど静かになります。
プロジェクターでヘッドホンなしで静かな映画を見るのはあまり気乗りがしなかったのですが
これなら全く問題ないレベルです。LED光源の発熱の低さの恩恵ですね。

■経済性
今までのW1080ST+は水銀ランプを2回追加購入しましたが、1個2万円ちょっとします。
寿命は3500~6000時間で、自分の場合は大体4500時間ほどで交換していたと思います。
X10-4KのLEDは30000時間持つらしいので水銀ランプにして6~7個分。
ほとんど元が取れてると言っても過言ではないかもしれませんw
あと消費電力もスペック上半分以下になっているので電気代も結構抑えられるはずですね。
合わせて発熱も抑えられるので夏の冷房代も浮くはずで、かなり経済的です。

■お手軽さ
水銀ランプは起動してから明るくなるまで時間がかかりますが、X10-4KのLEDはすぐに明るくなるので
さっと使いたい時に待たされません。終了する時もクーリングタイムはありません。
また内蔵のスピーカーも優秀なので、AVアンプがないような場所でもそこそこいい音で使えます。
スマホともwifi経由でさっと繋がるのでスマホの画面を表示するのも簡単です。
フォーカスも台形補正も自動でやってくれる機能があるので、置いて起動した直後にそのまま使えます。
自分は天吊りで常設しているのでこれらのお手軽さの恩恵はあまり受けられませんが、
初心者や休日ユーザーみたいな方にはかなりおすすめポイントかなと思います。

以上の点はほとんどポジティブ評価(コントラストは微妙?)ですが、
少しだけ以下のようなネガティブ評価もあります。

▲リモコン
リモコンが使いにくい上に反応が悪いです。いや多分反応が悪いから使いにくく感じるんですね。
この反応の悪さは謎です。赤外線とLED光源が相性が悪い?そんなことありますかね・・・。

▲4K放送のHDRに未対応
HDR対応を謳っていますが4K放送のHDR(HLG)には未対応です。
うちのDIGAにはHLGをPQに変換する機能があるので本来いけるはずだと思うのですが、どうやっても認識が
上手くいかず、4K放送のHDRをX10-4KでHDR表示することはできませんでした。(SDRに変換しての表示)
ちなみに、そのDIGAで再生したUHD BDのHDRは問題なく表示することが出来ました。
あとWindows10のHDR表示にも対応はしていますが、HDR設定にするとHDR映像以外がおかしな発色になるので
あまり使い勝手はよくない…というか使う気になれません。(Windows側の調整機能の問題)

以上がレビューです。
一言で言えば非常に満足度が高いということですね!

それにしてもこうやってまとめてみるとLED光源のメリットの多さに改めて驚かされます。
そもそもそこは購入時には不安要素の一つだったので本当に衝撃でした。
液晶テレビのバックライトがLEDになっていったのと同じように、
プロジェクターの光源もこれからどんどんLEDになっていくのかもしれないですね。

ところでこのX10-4Kは発売からずっと品薄状態が続いているようです。
自分が購入したNTT-X Storeも在庫がなくなったり戻ったりをくり返しているようです。
価格コムのリンクを貼っておきますので購入を考えている方はこちらから探してみてくださいませ。

価格.com – ViewSonic X10-4K 価格比較

ViewSonicはアメリカの会社みたいですが、日本で製品を取り扱っている店はかなり少ないようです。
というかAmazonが正規代理店になってないのは結構謎なんですよね。
NTT-X Storeは価格コムより安かったりすることも多くてそこそこ利用している店だったので
個人的には問題ありませんでしたが、慣れてない店で買うのはちょっと緊張しますよね。

4K短焦点プロジェクター「X10-4K」2ヶ月使用レビュー」への2件のフィードバック

  1. はじめまして!
    私もBENQ1080持ちでX10-4K気になっていたので
    このブログ感想がかなり参考になりました。
    ありがとうございます!

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